赤ちゃん(次女4ヵ月)が下痢なので初めて粉薬(新ビオフェルミンS細粒)を使った話

赤ちゃんに粉薬を飲ませた話
題名がちょっとラノベみたいになりました。あまりに長いのでアイキャッチは「赤ちゃんに粉薬を飲ませた話」にしておきました。

赤ちゃんが下痢なので初めて新ビオフェルミンS細粒を使った話


さて、うちの赤ちゃんがお腹壊してます。
長女5歳から風邪をもらって、鼻水ずるずるいってたのは随分治ったのですが、今度は下痢です。長女の時は親が気をつけていたので病気らしい病気をしたのは1歳ごろが初めてだったんですが(運も良かったんでしょう)、やはり他に子供がいるといろいろ病気をもらってしまいますね。こればかりは仕方ない。
先行する上気道炎からの延長の下痢なのか、別に何かにやられたのか……まあこのところ、指舐めも激しく、おもちゃからなにから舐め回すようになったので、なにかが悪かったのかもしれません。

下痢といっても幸い大したことはないのです。
母乳オンリーのせいなのかわかりませんが、もともと4ヶ月になった今も1日2〜3回は排便があります。赤ちゃん特有の黄色のゆるゆるうんちですね。
それが今は、いつも以上に水っぽい黄色いうんちが出たり、緑の粘液便が出たり、渋り腹というか5分おきくらいに複数回ちょびちょびとうんちをしたり。あと吐き戻しする子ではあるんですが、いつもより多く吐きます。
ただまあ本人は基本的に元気で活気もあり、食欲も旺盛。母乳の飲みも普段と変わらないし、尿も出ているようなので脱水というほどでもなさそうです。熱などの症状も(少し鼻水があるくらいで)特になし。下痢といってもトータルの量は多くないですしね。

様子見でいいかなと思ったんですが、家に新ビオフェルミンS細粒があるんで、ひとまずこれをちょっと使うことにしました。(軽いかどうか判断つかない場合や、尿が出ない、元気がないなど脱水の症状がありそうだったら受診してくださいね)

これね。

要するにビオフェルミンの粉薬です。乳酸菌です。長女が小さい頃から愛用してます。ヨーグルトに混ぜるとちょうどいいのよこれ(乳酸菌が喧嘩しそうだけど)
ビオフェルミン製薬、実は大変歴史がある。創立100周年ですよ、すごい。(50年前の論文とかあるらしく、ちょっと読んでみたい。)



新ビオフェルミンS細粒(プロバイオティクス)が下痢に効くエビデンスは?

まあ新ビオフェルミンS細粒自体が効くかどうかってのも論文あるのかもしれませんが、プロバイオティクス全体でちょこっとだけ話をします。
プロバイオティクスというのは、「腸内フローラのバランスを改善することによって宿主の健康に好影響を与える生きた微生物」のことです。ビオフェルミンの中の乳酸菌がこれにあたります。

(プロバイオティクス自体はいろいろな方面で研究されているんですが、ネット上に出てくる情報は非常に怪しいのが多いので話半分に聞いていた方がいいです。というのも、あくまで研究段階の話なのに「プロバイオティクスで××は治る」「××を完治させるプロバイオティクス」みたいな怪しい話がごろごろしています。断定的に書いてある話はほぼ嘘と思って眉に唾をつけてください、ぜひ。)

ちょっと脱線しましたが、それとは別の話になります。下痢に関しては腸内細菌そのものが関与する話なので、プロバイオティクスも今現在治療としてよく使われています。「整腸剤出しておきますね」の類ですね。
エビデンスについては、コクランを紐解いて、さくっと一部引用しますと、

急性感染性下痢症治療のためのプロバイオティクス | Cochrane
https://www.cochrane.org/ja/CD003048/ji-xing-gan-ran-xing-xia-li-zheng-zhi-liao-notamenopurobaioteikusu

  • プロバイオティクスは、健康を改善する「善玉」細菌であり、それ自体は害がない。
  • プロバイオティクスによる有害作用は認められなかった。
  • ほとんどすべての研究では、対照と比較した場合、プロバイオティクスを投与した人において下痢期間の短縮および便回数の減少が報告されていた。
経口補水療法と併用したプロバイオティクスは安全であり、急性感染性下痢症の期間の短縮および便の回数の低減に、明確かつ有益な効果があると考えられる。しかし、特定の患者集団に対する個別のプロバイオティクスレジメンの使用に関する指針を示すには、さらに研究が必要である。
とまあこんな感じです。

おかしいな、こんなガチ話をする予定じゃなかったんですよ。脱線した。このくらいにしておきましょう。

母乳しか飲まない4ヶ月の赤ちゃんに粉薬を飲ませる方法


これですよこれ、これについて書こうと思っただけなのに。おかしいな。
まあ要するに「飲ませても害はないし、少しでも下痢が早くなると嬉しいから、飲めるなら飲ませてみるか」と試すことに。
しかしうちの赤ちゃん、母乳オンリーで哺乳瓶拒否。ロタワクチンですら泣きながらぎりぎり飲むようなありさまでして(食欲はあるので、泣きながらも飲み込んでくれたのが幸いでしたが)……飲めるのかな、これ。

新ビオフェルミンS細粒、他の整腸剤の類もそうなのですが、苦味がほぼなく、ほのかに甘みがあって、粉っぽいなってこと以外は飲みやすい薬です。
なので余計なことをせずに正攻法で行くことにしました。

赤ちゃんに粉薬を飲ませる正攻法とは

それは

少量の水で粉薬をペースト状にして、頬粘膜もしくは上顎になすりつけて、水や母乳で流し込む

これです。

ちなみに粉ミルクの赤ちゃんの場合、粉ミルクには混ぜないでください。粉ミルクの味が変わってしまうと、粉ミルクを拒否してしまうようになる可能性があるので。
最後に飲ませる母乳は、口直し目的です。本当は水なんかが飲めるなら、そっちの方がいいんでしょうが、うちの子飲めませんのでしょうがない。

蛇足の注意事項

赤ちゃんの場合、初めての食材に混ぜないように注意。アレルギーが出る可能性があります(薬ではなく、食材の方で)。食べさせたことのある食材にしておきましょう。
また、1歳未満の赤ちゃんに蜂蜜は禁! ボツリヌス菌にやられてしまうことがあります、絶対にあげないように気をつけてください。

ちなみに過去記事でこのあたりはがっつりまとめてますのでよかったら参考に。
子どもに苦い粉薬を飲ませる方法〜注意事項やおすすめ食材〜

タミフルを飲ませた時の話はここに書いてます。
苦いタミフルドライシロップの飲ませ方

新ビオフェルミンS細粒をペースト状に……できる?

添付文書を見ると、3ヵ月〜4歳は1回1/3g(付属のさじ1杯分)1日3回飲ませる、となっています。用法用量は守りましょう。(もちろん医師や薬剤師の指示があった場合はそれに従ってください。)

お腹がすいてないと飲まないことは多々あります。新ビオフェルミンS細粒は食後とか気にしなくて大丈夫な薬なので(胃に悪いとかが特にない)、今回は授乳前に薬→そこから授乳というパターンをとります。

(写真撮っておけばよかったな。文章で失礼します。)
付属のさじは小さいです。1杯を小皿に入れたら、水を1滴垂らします。
混ぜるとペーストに……うーん。ちょっとざらつくなあ。本当はこのくらいの硬さで団子にして擦りつける方がスムーズなんでしょうが、うちの子はまだ固形物食べれないのでもう少しゆるくしたい。
というわけで水をもう1滴。
あ、入れすぎた。
ペーストじゃなくなった……2滴でかなりサラサラになっちゃったよ。まあざらつきはないからこれでいいか。

新ビオフェルミンS細粒を赤ちゃんに飲ませますよ

さて、実食(違
まずは説明からスタートです。

「これはお腹のお薬でね、今うんちがいっぱい出てるのをちょうどいいくらいになるようにするお薬だよ。がんばってごっくんしようね」

まあわからないですよ、4ヵ月の赤ちゃんですからね。わからなくてもいいんですよ、これから大きくなった時にお薬はお薬であって、嘘をついたりごまかしたりしないっていう予行練習です。説明することでプラセボ効果もマシマシになること期待して、今後も薬を飲ませる時にはこうやるつもりです。
スプーンで薬をすくって……いや、スプーンはいやがるだろうな。しっかり手を洗って、指で薬をすくって頬粘膜になすりつけます。ちょっとペーストとしてはゆるすぎるけど、なんとかすくえた。
赤ちゃん、大変微妙な顔。
「ママしゃん、これはなんですか」
とでも言いたげです。
「お腹を元気にするお薬だから、ごっくんしようね」
と言ったけど、言ったところでごっくんしてくれそうにないので、残りも頬粘膜になすりつけました。再び大変微妙な顔。
うーん、泣くかな、吐き出すかな、授乳急がないと……と思ってたら……あれ、顔が元に戻った。あれ? いつも通りよだれだらけだけど……飲み込んだ?
どうやら飲み込んだようです。
「おっぱい飲む?」
と飲ませようとしましたが特別飲みたがらないので、授乳はしませんでした。まあ口に少々残ったところで乳酸菌だしな……。

というわけで、我が家の赤ちゃん(次女4ヶ月)の初めてのお薬体験は非常にスムーズすぎて拍子抜けするほどうまくいってしまいました。いやうまくいっていいんですよ。よかったよかった。
ただなあ、飲ますタイミングって結構難しいんですよね。お腹が空いた時の方がうまくいく、しかしそのタイミングだと結構泣いてる。うーん、1日3回って結構大変じゃのう……

まあとにもかくにも、今日飲ませた乳酸菌が無事に腸に届いて、1日でも早く下痢を治してくれますように!

追記:水は1滴の幅が大きく、2滴でサラサラになる時と、足りない時があります。ざらつかずもたっとしたペーストになれば成功です。
その後も上記のやり方で赤ちゃんに飲ませたんですが、結局授乳しなくても飲み込みます。顔は大変微妙です。美味しくはないけれども泣くほどいやでもないようで、大変助かります。下痢も回数も量も少なくなってきました。早く良くなれ!

参考サイトなど

沿革 | ビオフェルミン製薬について | ビオフェルミン製薬
https://www.biofermin.co.jp/campany/history/

急性感染性下痢症治療のためのプロバイオティクス | Cochrane
https://www.cochrane.org/ja/CD003048/ji-xing-gan-ran-xing-xia-li-zheng-zhi-liao-notamenopurobaioteikusu

プロバイオティクス(probiotics)|用語集|腸内細菌学会
https://bifidus-fund.jp/keyword/kw030.shtml


(記事は下に続きます)
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