娘(2歳2か月)がどもりはじめました(吃音)

つい先日のことです。
突然、娘が自分の名前を「なーーーーーーーーーーーーまえ!」のように、名前の最初の一文字を伸ばすようになりました。いわゆるひきのばし、伸発という吃音です。
さすがに本人も言葉が出て来ないのが苦しい様で、顔をしかめながら、引きのばします。

うちの娘は随分言葉の発達が良好で、すでに3語文を越えて、4語、複合文等々、かなり難しい言葉も交えて喋ります。
いろいろな単語がいろいろ出てくるので、質問すると「き……きききき、きりん」とか「ままま、まま!」とかの、所謂連発という吃音も出ていたのですが、正直全く気にしていませんでした。これだけ難しい言葉がいろいろ出てくるんだから、スムーズに単語が出て来なくて当然だよな、くらいで、どもっているなとすら感じていませんでした。

それが、突然の「なーーーーーまえ!」です。
ん? こりゃ本格的に吃音じゃないか?



実は吃音については、医学部ではほとんど習いません。一般教養の時にむしろ少し習ったか、神経内科で少しあたったかな……精神科だったかなあ……くらいの記憶です。
それもあまり深い内容ではありませんでした。
おそらく、吃音自体が疾患という扱いではなく、医師の治療の範疇と考えられていないからだと思います。悩んでいる人は多いと思うので、受診の機会はあるのでしょうが、ST(言語聴覚士)さんのいる大きな施設へ紹介、というパターンが一般的なのかもしれません。
そのため、手元に全然資料がない。大学の図書館で検索しても、医学部外の図書館にしか蔵書がない。

現在、いろいろ調べたり、本を購入しようか検討しているところです。
本当に、今本当に、悩んでいる真っ最中です。
時間を見て、自分の知識の整理のために、少しずつ記事にしていこうと思います。


さらりと書くなら、
この年頃に発症するものが多く、自然に軽快するものも多いが、一部は遷延する。5%ほどに生じる。
原因は遺伝子異常が7割以上。言語能力と発語能力の乖離が発症のきっかけ。
日本はどうも吃音の治療は得意ではなさそう。リッカムプログラム(就学前まで)というものがあるが、こんな田舎だとやってくれるところはない予感。
正常の発達でも4割くらいに発語の非流暢性は生じるので、半年くらいは様子を見る。
まずは環境調整で経過観察。それで悪化するようであればSTのいる施設へ相談。
環境調整は、親がゆっくり話す、落ち着いてはなせる環境づくり、どもっても最後まで話させる(せかしたり、遮ったりせず、通常のアイコンタクトで見守る)など。

私も旦那もとにかく早口なので、これは非常によくないな、と今二人でゆっくり喋る練習をしているところです。
たくさん、悩みます。
今、自分の名前を避けて言わなくなってしまった娘を見ると、涙が出てきます。
あんなにおしゃべり大好きで、「なまえね、なまえね」と言いまくっていたあの子を見る事がもうできないのか。
吃音自体を心配しているわけではありません。ただ、おしゃべりが大好きなこの子が、そもままのこの子でいてほしい。どもっていいんだよ、しゃべっていいんだよ、と言ってあげたい。こわくないよ、大丈夫だよ、と。
一過性のものなのか、遷延するものなのか、今はわかりません。
この子が楽しくおしゃべりできるように、がんばります。



初日以降の経過については、
娘がどもりはじめました(吃音)〜発症から1週間の経過記録〜
娘がどもりはじめました(吃音)〜発症から1か月頃までの経過記録〜
メモ程度の内容ですが、参考にどうぞ。




私が今後購入したい本を参考に。大型書店で試し読みをしてよかったもの。
エビデンスに基づいた、医療者向けの内容。
エビデンスに基づいた吃音支援入門

菊池良和 学苑社 2012-05-11

by ヨメレバ

こちらは一般向けだが、非常によくまとめられている。
吃音のことがよくわかる本 (健康ライブラリーイラスト版)

菊池 良和 講談社 2015-11-18

by ヨメレバ


どちらも菊池良和先生の著書。ご本人も吃音があるとのこと。吃音のある方の著書は、自分の経験談などで偏った内容が多く、汎用性に欠ける(私の読んだ範囲)のだが、この2冊は少なくともきちんとしたエビデンスで書かれているのでよさそう。
(まだ買っていないのは、今現在少し落ち着いているので、あまりに詳しくなりすぎると過剰な対応をしてしまいそうだからです。また悪化した時は迷わず買います)

(記事は下に続きます)
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