もしくは本当ではありません。
というわけで、今回は番外編。
トンデモさんには近付かないのが一番ですし、デマに対して反論するのって数百倍くらいのエネルギーがいるんですよ。
デマなんて簡単に飛ばせるのにね。
なので、今後も出来るだけこの手の記事は書かないつもりです。それよりもっと書きたいものがある。
誰とは言いませんが、ホメオパシーを全力で推し、現代医療を真っ向から否定している一応医師らしい肩書きをもった方が声高に叫んでいるものが、あちこちで「予防接種しない方が健康にいい」というトンデモに繋がっているようです。
まあね、時々います。医者も人間です。
でもこんなのに巻き込まれる人は本当に不幸としか言えない。
私はホメオパシーをどうこう言うつもりはありません。
ただ、医師という肩書きをもちながら、現代医療を真っ向から否定して人の健康を害する人間には腹が立ちます。
おっと脱線。
とある団体が、カリフォルニア州とオレゴン州で行った調査。対象は17674人で、ワクチン接種者と未接種者で、以下の結果となったそうです。
- ワクチン接種した子供の喘息罹患率→120%増
- ワクチン接種した男児のADHD罹患率→317%増
- ワクチン接種した男児の神経疾患罹患率→185%増
- ワクチン接種した男児の自閉症罹患率→146%増
まあ、なんて予防接種って恐ろしいの!!!
と言いたいようです。
で、これが元論文。論文じゃないな、サイト。
http://www.generationrescue.org/resources/vaccination/cal-oregon-unvaccinated-survey/
すいません、途中で読むのをやめました。だって調査の方法がデタラメなんですもの。
ワクチン受けていないのは17674人中991人。そもそもこの人数差で有意差るのかな、という疑問はさておき……
一番の突っ込みどころは「電話で保護者に回答を求めた」部分です。
つまり、保護者による電話回答であり、実際に疾患を患っているかは確認していません。
さて、予防接種を受けていないというアメリカ人は、一般的かどうかというと、当然一般的な方とは言い難い。もちろん医学的理由で接種できない方もいらっしゃいますが、その多くは「反ワクチン」を掲げている方だと想像出来ます。
反ワクチン、反現代医療の方が、病気を心配して病院にかかり、診断を受けるでしょうか。
受診するとしても、多くはホメオパシーの治療者なる方々のところではないでしょうか。
つまり、ワクチン接種した人は病院にかかり診断を受ける事がある病名が、ワクチンを接種していない人には病名として告げられていないだけ、という可能性が非常に強い。
結果、まるでワクチンをうった人は病気が多いかのように見える、というだけじゃないでしょうか。
等々、憶測は絶えません。
全て憶測です。
しかし、その憶測を抜きにできるようにするのが本来の「調査」であり、「統計」であり、そして「論文」になり得るのです。
このサイトの調査を持ち出して、どうこういうことはできません。というか、どうこういうレベルにありません。医学的根拠皆無です。エビデンスレベルでランク付けすらできません。人数が多けりゃいいってもんじゃありません。
この医師(一応医師免許はあるようです)の他の「○○という研究がある」という類、疑ってみてください。特に、元論文やソースを示していない場合。多分同じようなボロが山ほどでてきます。
トンデモもほどほどにね。
(記事は下に続きます)
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