離乳食は薄味に薄味に……というのは、もうどこでも言われていることなのであえていうまでもないですが、実際問題、どのくらい薄味にしたらよいか、という話。
大人の味付けは濃いので、まず同じ味付けでは無理。薄くしましょう。
しかし、極端に薄くしすぎると、今度は赤ちゃんでも食べれない味付けになります。
実際、どのくらい塩分をとってもよいと言われているのでしょうか。
日本人の食事摂取基準は5年ごとに見直され、改訂がなされています。
これから5年間使うのは2015年のものになり、平成27年度(つまり今年の4月)から5年間使われる事になります。
ここで、ナトリウムについて大きな見直しが行われており、18歳以上の男性はこれまで1日9.0g未満だったのが、8.0g未満に、女性はこれまで7.5g未満だったものが、7.0g未満に、と更なる減塩が提唱されています。
で、実は赤ちゃんもこっそり減っています。
0〜5か月は0.3g、6〜11か月は1.5g、というのは変更なし。
1〜2歳は1日4.0g未満だったのものが、3.0g未満(女児は3.5g)。
3〜5歳は1日5.0g未満だったのものが、4.0g未満(女児は4.5g)。
……という風に変更点があり、幼児、小児も減塩を心がける必要があります。
詳しくは厚労省のHPに載っていますので、興味のある方はご参照ください。
日本人の食事摂取基準
で、変更はなくとも、離乳食期の赤ちゃんは1日1.5g、というのが目安量となっています。
これは目標値ではなく、必要量……ではありませんが、おおよそそのくらいの量を摂ると不足がありませんよ、という「目安量」です。
0〜5か月の赤ちゃんは母乳中のナトリウム濃度から換算して、一日0.3gになる、という計算。
6~11か月の赤ちゃん(離乳食期の赤ちゃん)は、ナトリウムで1日に母乳から72mg、離乳食から487mg(全国実態調査から算出したもののようです)、合計から換算して600mg、食塩換算で1.5g、という計算のようです。
で、つまりそれって根拠なくないですか、と思うのは私だけ……? 実態調査ってそれでいいのか?
さて、こんなときに役立つのがCODEX。
つまり、0.5%までの食塩であれば健康上問題ない、ということだと思います(すいません、これ以上の論拠を見つけられなかった)。
一食の食事量って差があると思うのですが、ベビーフードが主食80g、副食80gで作られていることから、1回160gと考えると、3回食になる頃には480g。これに含まれる食塩量は2.4g。
まあ、これはあくまで上限量と考えると、目安量の1.5gはまあ妥当なラインなのかな、と思います。
ただし、ナトリウムは食塩や調味料だけではなく、素材となる食材そのものにも含まれているので、あくまでその合計量、という問題があります。
で、ちょろっと離乳食で使われそうな食材の100g中に含まれるナトリウム量(mg)をピックアップして書き出してみると……
コーン缶(クリーム)260
ツナ缶(水煮)210
たら130
鮭64
鶏レバー80
牛ミンチ49
食パン500
うどん(ゆで)120
にんじん20
バナナ0
と、こんな感じ。ツナ缶水煮くらいの塩辛さ、と思えばいいのかな。混ぜて使うくらいであれば問題ない量だと考えられます。
ちなみにバナナはカリウムが多い食品として有名。野菜は果物は、ほぼ無視していいくらい量のものが多いです。
やはりパンは多いですね。パン粥を多用する人は、他の離乳食の味は特に薄くした方がいいでしょう。
で、私が言いたいのは、「薄味は基本! でも、赤ちゃんの食欲が増すのであれば、少量の調味料で味をつけてあげることに罪悪感を抱く必要はない!」ということです。
もちろんだしや風味などで様々な工夫してあげることはとても大切です。
だけど、「味付けをするなんて虐待と同じです!」なんていうことは決してないですよ。と私は言いたい。
むしろそこまで言うならパンを食わすなと言いたい。(いや、冗談ですが、パンの食塩量が多いのは本当です。大人も含めて気をつけるべき食品だと思います。)
薄味でも上手に美味しく離乳食を食べさせてあげたいですね。
(記事は下に続きます)
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