我が家の乳児湿疹(アトピー性皮膚炎)とスキンケアの遍歴〜石けん・入浴編〜

うちの娘は、生後1か月頃から頬が湿疹で真っ赤になりました。掻くほどの身体能力もないのか、だっこすると顔をすりつけて来るのがとてもかわいそうでした。かゆいんだなあ……。
そこからスキンケアをはじめ(それまで普通に沐浴しかしていなかった)、3週間ほどで顔の湿疹は改善。ふう。

ところがその後、首、肘の内側、膝の裏側が湿疹でまた真っ赤に……
さすがに家でのスキンケアだけではどうにもならず、小児科を受診。
「湿疹だねえ……」
まだ発症して時間が経ってなかったので、「乳児湿疹」としてステロイドを使った治療開始。
最終的に半年ほどして、ようやくきれいな肌になりました。
今振り返れば、わざわざ先生も言わなかったし、私からも言わなかったけれど、診断基準から言えば「アトピー性皮膚炎」だったなあ。荒れた肌を見て、何度涙したことか……。
2歳半になった現在、幸いぶり返すこともなく、ほぼきれいな肌を保ってはいますが、やはり基本的に肌は弱いようで、汗疹になったり、時々ブツブツが出たりしています。病院にかかるほどではないのが幸いですが、今現在スキンケアはかかせません。

というわけで、我が家のスキンケアの遍歴をテーマに分けてご紹介します。
ただし、あくまで「うちの子」の肌に合わせたスキンケアです(処方薬も使用していますよ)。
赤ちゃんを含め、人の肌は十人十色。
万人に正しい絶対のスキンケア! というものは存在しません。
ですので、「産婦人科で聞いたスキンケアと、小児科で聞いたスキンケアと、皮膚科で聞いたスキンケアが全部違うけど、どれにしたらいいの!」ということが起こります(私も経験があります……)。
そのどれもが正解で、どれもが正解ではない。ある程度の指針はあるけれど、その先の「ベストなスキンケア」は自分で見つけるしかありません。
我が家の体験談をたたき台にして、どうぞ皆様の「オンリーワンなベストスキンケア」を見つけてあげてください。


さて、今回のテーマは「石けん」

石けん一つとっても、様々に指導をうけて右往左往している方が散見されます。

「石けんを使うと乾燥がひどくなるから使うな」
「石けんを使わないと皮膚を清潔に保てないから絶対使え」
「石けんの種類が重要。泡が出るタイプのは洗浄力が強すぎるから使ってはいけない」

などなど、まあ石けんだけで一つ記事ができそうなレベルです。

乾燥肌のひどい子であれば、特に冬期の乾燥する時期は乾燥のひどい部分の石けんはやめてあげるとよいかもしれません(陰部や腋窩などの汚れやすい部分は石けんで洗う方がいいと思います)。

逆に乾燥はひどくないけれど汗っかきで汚れも多い子であれば、石けんは使わないと十分な汚れをとることができず、肌荒れを引き起こすかもしれません。

泡が出るタイプは洗浄力が強い、については疑問です。界面活性剤の入っていないようなただの石けんでも泡が出るタイプのものは売られていますし、むしろ泡立てずに洗う方が汚れが落ちにくく、肌にも残りやすいので、却って刺激になる可能性もあります。

「じゃあどれが正しいの!」

どれとも言えません。十人十色。
なので、あまり溢れ変える情報に流されるよりも、赤ちゃんの皮膚と相談しながら、試して様子を見て行くのが一番です。
一度にいろいろ試すと、なにが効果があって、なにがよくないのかわからなくなるので
「1度に変化させるスキンケアは1つだけ」
「1週間ほど続けて様子を見てみる」
という感じで試していくことをお勧めします。もちろん悪化した場合は無理に続けずにもとのスキンケアに戻してくださいね。


さて我が家のスキンケア、石けん編。
(商品をあげて説明してますが、別に「これがいい、これが悪い」とかではなく、うちで使ったものだよ、というだけです。お困りの時の参考程度にどうぞ)

一番最初に購入して準備していたのは、「赤ちゃんといえばこれじゃない?」とシャボン玉石けんを買いました。固形石鹸のやつですね。
が……使い始めて気づく「泡立てるの大変じゃね???」
結局買いなおしました……とほほ(これ自体が悪い商品というわけではなく、結局大人が残りを使いましたが使い心地よかったです。今はポンプタイプのもあるらしいので、それを最初から買っておけばよかった……)

固形石鹸使いにくい、というわけで、慌てて買ったのがこれ。皮膚トラブルがなかった新生児期から、
by カエレバ
こちらを使っています。ネットで評判がよかったのでなんとなく買ったもの。
(追記:twitterでご指摘いただきましたが、なんと! すべすべみるるのシリーズは2016年3月末で生産終了となっています……なぜだ。理由が知りたい。今買おうと思うと、amazonなんかではプレミア価格状態です。た、高い。でも欲しい)

新生児期は、産婦人科で習った沐浴のやり方にしたがって、体と頭だけこの石けんで洗っていました。顔はガーゼでぬぐうだけ。

ところが生後1か月くらいになったところで頬に湿疹。
ここで、「もしかして顔の洗い方がいけない? 汚れてるせいかな?」と顔にも石けんを使ってみました。
すると悪化。真っ赤。
すぐにやめました。
この顔の湿疹については、本当に乾燥が主体のものだったように思います。
結局、顔はガーゼでぬぐうのもやめ、もちろん石けんは使わず、お湯でちゃぷちゃぷ洗うだけにし、後はベビークリームを使用するようにしました。
特に薬は使わずに、顔の湿疹は3週間ほどで改善しました。ふう。


ところが今度は2か月半頃から、首、肘、膝が湿疹で真っ赤に。
ステロイドも使いつつ、今度は体のスキンケアを見直しです。
「石けんが合わないのかも? 余計なものが入っていない純粋な石けんの方がいいかも」
と思い、
by カエレバ
これに変えてみました。
するとどうでしょう!
あっという間にお肌がカサカサに!(とほほ)
これ自体が決して悪い製品ではないんですが、洗浄力が強過ぎて、皮脂も根こそぎ洗い流してしまうよう……。無添加ならいいってもんじゃないですね。ある程度の保湿成分も入っているすべすべみるるの方が、うちの子には合っていたようです。
というわけで、すべすべみるるに戻しました。

「手で泡をつけて洗うだけじゃ、もしかして十分に落ちてないのかも」
と思い、試しにガーゼで洗ってみたところ、これも悪化。やはりガーゼの刺激は強い。

石けんをやめたこともありましたが、これも改善はみられず。
うちの子の湿疹は、汗の刺激も多かったのだと思います。
大変なのは承知でお風呂の回数を増やしたら、かなり改善が見られたのでこれは取り入れました。

結局、

  • 顔はぬるま湯で洗うだけ
  • 体と頭はすべすべみるるでしっかり洗う(こすらず、手でなでるだけ)
  • 必ず入浴する(シャワーでは石けんを落としきれない可能性があるため)
  • 夏場は朝と夕方2回お風呂
  • お湯の温度はぬるめ、長湯はしない
  • お風呂から上がったらしっかり保湿(と、必要に応じてステロイドやアズノール軟膏)。

という入浴法に落ち着きました。
ここにいたるまで数ヶ月。な、長かった。
その後ステロイドも減量してぶり返し、減量してぶり返し、最後はゆっくりゆっくりゆっくりゆっくり減量して、アズノールを使ったりしつつも半年ほどで、赤みが出るような湿疹はなくなりました。

1歳過ぎてからは、頭は髪の毛用のシャンプー(キューピー ベビーシャンプー)を使用。
2歳頃から、頭がどうも汗臭くなってきたので、もう少し洗浄力の強いシャンプー(ピジョン コンディショニング 泡シャンプー)に変更(すぐに汗臭さが消えて感動)。
体は同じく2歳頃から大人と同じボディーソープ(ダヴ ボディウォッシュ プレミアム モイスチャーケア)を使用。うちの旦那が乾燥肌で皮膚が弱いのですが、このダヴは気に入っていまして、恐らく似た肌質と思われる娘もこれで特にトラブルは起こってません。
(ちなみに我が家、親も含めて体を洗うのにスポンジなどは使用していません。手で泡立てるだけです。きちんと落ちますよ。)
そして顔ですが、夏になって日焼け止めを使うようになったので、これを落とすために夏場はすべすべみるるを使用して洗うようになりました(2歳以降)。随分肌も成長して強くなったようで、特に湿疹などは出ていません。汚れが少ない時は水洗いのみで様子を見ます。

石けんと入浴方法の遍歴は以上です。
成長にしたがって、皮膚も成長します。かなり丈夫になったなあ、というのが2歳過ぎての実感です。
赤ちゃんと同じスキンケアのままでは、成長した皮膚には合わなくなってきます。活動量も多くなって汚れることも多くなりますし、汗も沢山かきますしね。
成長に合わせて、上手に石けんも工夫してあげてくださいね(石けんなしで皮膚トラブルがなくなった、というのであれば、無理に使う必要もないと思いますよ)。


追記:本屋で一般向けのアトピー書籍を探していると、とんでもない内容なものが8割を占めていて驚きました。
ざっと読んで、スキンケアも含めてまっとうな治療法を書いていたものをご紹介。
子どものアトピー性皮膚炎 正しい治療法 (健康ライブラリーイラスト版)

江藤 隆史 講談社 2016-04-12
by ヨメレバ
イラストも多くてわかりやすく読みやすいので、アトピーではない乳児湿疹の方にもおすすめできると思います(全ての内容を吟味したわけではありませんが、医学的に正しい一般的な内容と思います)。

(記事は下に続きます)
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