麻疹速報グラフ(国立感染研究所)40週(10/18更新分)を読む

国立感染研究所の麻疹速報グラフが更新されました。
40週とそれまでの集計で、2016年10月12日までの分です。
詳しいグラフはこちら。
http://www0.nih.go.jp/niid/idsc/idwr/diseases/measles/measles2016/meas16-40.pdf

1週間で5例増加しています。
39週の分も4例に修正されています。
かなり減っています、というのも、5例中3例が海外(インドネシア及び中国)での感染例で、国内感染例が2例のみ。いいね!
ただ、まだ国内感染例があるのが東京都と大阪府という人口の多い地域であることが気になるところです。

さて詳細を見て行きます。

内訳は、東京2例、大阪1例、愛知1例、熊本1例。
熊本と愛知、東京の1例は海外感染です。愛知が2歳の女の子で接種歴無し、それでインドネシアで感染。うーん……こういう感染を減らしてあげるのが一番大切だと思います。予防接種、大変とは思いますがなんとか頑張っていただきたい。
兵庫と千葉が引き続き0なのは嬉しいですね。
東京と大阪が注意が必要です。



予防接種歴も出ています。今週は不明が3人、接種無しが1人、1回接種が1人。
今年に入ってからの集計は、接種なし38人、不明45人、接種1回38人、接種2回23人。(予防接種をしているのに感染している人がいる理由はこちらをどうぞ。「麻疹のワクチン(予防接種)を受けていても感染・発症するのはなぜか」)。
接種無しが多く、不明も多いですね。不明が多いのは、なにかシステム構築してほしいと思います。マイナンバーとかを活用すべき案件。
接種歴のある人が多く見えるかもしれませんが、圧倒的に多いと思ってもらって結構です、母数が違います(統計トリック〜麻疹のワクチン(予防接種)を受けている人の方が感染者が多くなる?!〜)。


年齢内訳は、20〜29歳が36%、続いて30〜39歳が22%と、20代後半〜30代の感染者が6割近くです。これは予防接種制度の問題で、1回接種が多い世代です。
40週の感染例では40代、50代の感染者が出ています。接種歴は不明(この世代は不明が多いと思います)。
40代以上なら大丈夫、とは思わず、ぜひMRワクチン、接種してください。親、兄弟にぜひ接種歴を確認してみてください。今後の流行時にも必ず役立ちます。接種出来ない小さな子や、病気のある方、妊婦さん、いろんな人を守れます。


麻疹報道、ほぼなくなりましたね。集団感染が出ていないからかもしれませんが、時々は取り上げようよ。
ただ、本当に感染拡大の規模が予想外に小さく、心からほっとしています。このまま完全におさまるかはわかりませんが、昨年同様、週あたり0人〜4人程度になればひとまず安心と思っていいのではないかと思います。(要するに海外感染例と、その家族の発症程度)
もうしばらく麻疹速報グラフのまとめはしていこうと思います。(需要があるかわかりませんが)


麻疹情報まとめのページに、各自治体の麻疹情報を発信しているサイトをまとめています。自分の住む都道府県の情報がわからない方は参考にされてください。


その他麻疹の記事については、「麻疹情報まとめ(当ブログ内)」をご覧ください。

(記事は下に続きます)
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